『プログラミング言語の基礎概念』（五十嵐淳著、サイエンス社）を勉強するにあたり、各章で定義される言語（OCamlのサブセット）を Prolog で実装したものです。
- SWI-Prolog をインストールする
- 各章に対応したプログラムを起動する
例）EvalML4
$ swipl EvalML4.pl
- プロンプトで以下のようにコードを実行する
?- test("let x = 1 in x + 2", W).
let x = 1 in x + 2 => 3
W = 3.
- またはテスト一式を実行する
?- tests.
..
let x = 1 in x + 2 => 3
let rec fib = fun n -> if n < 2 then n else fib (n - 1) + fib (n - 2) in fib 10 => 55
..
true
第1章の Nat の実装です。ペアノ自然数の足し算と掛け算を行います。
例）
s(z) plus s(z) is s(s(z))
第1章の CompareNat1 から 3 までの実装です。ペアノ自然数どうしの大小を比較します。
例）
s(z) isLessThan s(s(z))
第1章の EvalNatExp の実装です。足し算と掛け算からなる式を評価します。
例）
s(s(z)) + z ⇓ s(s(z))
第1章の ReduceNatExp の実装です。足し算と掛け算からなる式を簡約します。
例）
s(z) * s(z) + s(z) * s(z) --> s(z) * s(z) + s(z)
第3章の EvalML1 の実装です。整数とif式を評価します。
例）
if 1 < 2 then 3 else 4
第4章の EvalML2 の実装です。let式を評価します。
例）
let x = 1 in x + 2
第5章の EvalML3 の実装です。（再帰的）関数の定義と適用を評価します。
例）
let rec fib = fun n -> if n < 2 then n else fib (n - 1) + fib (n - 2) in fib 10
第7章の EvalML4 の実装です。リストとパターンマッチを評価します。
例）
match 1 :: 2 :: 3 :: [] with [] -> 4 | a :: b -> a
第7章の EvalML5 の実装です。より一般的なパターンマッチを評価します。
例）
let rec max = fun l -> match l with
[] -> 0
| x :: [] -> x
| x :: y :: z -> if x < y
then max (y :: z)
else max (x :: z)
in max (1 :: 2 :: 3 :: [])
第8章の TypingML4 の実装です。単相の型システムの型付けを判断します。
例）
fun f -> f 0 + f 1 : (int -> int) -> int
第9章の PolyTypingML4 の実装です。多相の型システムの型付けを判断します。
例）
let id = fun x -> x in id id : bool -> bool
おまけで型推論もできます。
例）
?- infer("let k = fun x -> fun y -> x in k", W).
W = "ab.a->b->a" .
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